横山人形

横山人形について

人形師 横山一彦
六世 眼楽亭富久月

先代は広く知られた十軒店(日本橋)玉貞人形三代目「堀尾貞蔵」に師事し、関東雛の古典的形状を学び、装束の細部までこだわりを持つ本仕立と称される技法を駆使し、伝統と格式を重んじる作風である初代「横山富久」。
その血筋を受け継ぐ二代目が横山一彦(六世 眼楽亭富久月)である。 初代「横山富久」の教えを守り、確かな技術と情熱をもって、今後も江戸衣裳着雛人形作りに精進してまいります。

歩み

昭和22年東京に生まれる。
初代(父)は、十軒店玉貞人形三代目「堀尾貞蔵」に師事した人形師「横山富久」。
昭和48年に父の元、雛人形の製作に従事。
平成14年に東京都知事認定の伝統工芸士の資格を取得。
平成15年台東区伝統工芸士の資格を取得。
着付けに高度な技術を要する「本着せ付け」の手法を体得する数少ない人形作家の一人。

お店

  • お店
    東京・東上野

    現在、台東区東上野六丁目で製造販売業を営んでおりますが、以前は台東区下谷三丁目に所在しておりました。 場所は変わりましたが、十軒店玉貞人形三代目「堀尾貞蔵」に師事した初代「横山富久」の教えを守り、確かな技術と情熱をもって、今後も江戸衣裳着雛人形作りに精進してまいります。

  • 旧お店
    旧お店

    台東区下谷三丁目に所在しておりました。
    アットホームな雰囲気の下町情緒あふれるお店で、多くの方にご来店していただきました。

温故知新

横山人形店は、台東区で60年以上にわたり街の人に愛され続けている節句人形専門店です。
江戸衣裳着雛人形・鍾馗(しょうき)の製造・卸・小売を一貫して行っています。

現在の横山人形店の当主は二代目・人形師 横山一彦(眼楽亭富久月)氏。
初代の志を受け継ぎながら、温故知新の精神をもって、現代の生活にも受け入れられるような人形を追求ています。
「伝統も守りつつ、新しい表現に挑戦したい。」ひとつひとつに夢の広がる人形づくりをめざしています。

明るい店内には「雛人形、五月人形・鍾馗(しょうき)、羽子板・破魔弓」など、豊富な節句人形が時期に合わせてラインアップしてあります。
その様子は、どこかおしゃれなショールームといったムードがあります。 ぜひ一度ご来店ください。三代目揃ってお店でお待ちしております。

江戸衣裳着
雛人形について

江戸衣裳着人形とは、雛人形、武者人形、尾山人形、歌舞伎人形、市松人形、 御所人形など、衣裳を着せつけた人形を総称したものをいいます。
その特徴は、人形師により江戸・東京で生産される事はもちろん、江戸時代から受けつかれた技術・技法をもとに、現代感覚を生かした美しさ、可憐さと言われています。

平成19年3月、江戸衣裳着雛人形は「江戸節句人形」として経済産業大臣より伝統工芸品として指定されました。

由来

江戸の人形製作は、京都の影響を受け、江戸時代初期に始まり、江戸の中期の宝暦頃(1751年〜63年)には写実的に洗練された江戸前の姿が確立されたと言われています。
「江戸節句人形」が独自の発展を遂げ他のは、幕府の度重なる禁令で人形の大きさや贅沢を厳しく取り締まったためであり、職人達が創意工夫を重ねた結果、色合いが自然で、渋好み、小さくても大変高品質な節句人形が生み出されました。この作風は現在でも江戸衣裳着雛人形製作に受け継がれています。




江戸衣裳着雛人形は、木彫りなどで成形した胴体に、頭と手足を組み付け、その上から、別に仕立てた衣裳を着せ付けて製作します。衣裳を着せつけて完成させるまでに、 百を超える工程を、一つ一つ丹念に仕上げていきます。見えないところほど手をかけ、派手に盛り込まずにセンスで魅せるという江戸の粋が反映されてた洒落た江戸・東京のおひなさまです。

製法

  • 着せ付け
    着せ付け

    あらかじめ作っておいた衣裳を人形の胴に付ける工程です。写真は雛人形の姫の数多い着せ付け工程の中で最も重要な、重ね衿を懸ける場面で、人形の中心を意識して均等に重ねていきます。中心がずれると全体のバランスが崩れてしまいます。

  • 振り付け
    振り付け

    衣裳を着せ終わった人形に振り(かたち)をつける工程です。写真は雛人形の姫の振り付けで、腕に通した針金を曲げて振り付けます。先ず肩の部分に当ゴテをあて一息に曲げます。次に肘の関節に当たる所を同じ方法で曲げて形を作ります。一気に仕上げないと余分なシワが寄ったりしてすっきりと仕上がりません。簡単そうに見てますが熟練を要する大変重要な工程です。

大きさ

  • 柳(やなぎ)
    柳(やなぎ)

    間口約18cmのお人形です。
    間口約50cmの飾り台にセットできる大きさです。

  • 芥子(けし)
    芥子(けし)

    間口約20cmのお人形です。
    間口約55〜65cmの飾り台にセットできる大きさです。

  • 小三五(こさんご)
    小三五(こさんご)

    間口約23cmのお人形です。
    間口約60〜70cmの飾り台にセットできる大きさです。

  • 三五(さんご)
    三五(さんご)

    間口約25cmのお人形です。
    間口約65〜75cmの飾り台にセットできる大きさです。

  • 十番(じゅうばん)
    十番(じゅうばん)

    間口約32cmのお人形です。
    間口約75cm以上の飾り台にセットできる大きさです。

  • 九番(きゅうばん)
    九番(きゅうばん)

    間口約35cmのお人形です。
    間口約80cm以上の飾り台にセットできる大きさです。

生地

衣裳の素材は、ポリエステルなどの化学繊維を使用しているものから絹を使って織っているものまで様々です。
横山人形では、どのお着物も厳選した生地を使用しています。

伝統工芸士とは

人形師 横山 一彦(六世 眼楽亭富久月)は、平成14年東京都指定伝統工芸士に認定されました。

条件

「東京都伝統工芸品産業振興協議会」の審査を経て東京都知事が認定します。 条件は下記の通りです。

•東京都指定伝統工芸品の製造の実務経験が15年以上あり、現在もその製造に従事していること
•高度の伝統的技術・技法を有していること
•伝統工芸品産業振興の推進に協力しており今後も協力できること

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